もう一点、認識しておかねばならないのは、こうした都市を実現した「主人」は、他ならぬマーケッティングという魔物であることです。
ラスベガスのホテルを手がけている建築家に著名なひとの名を見いだすことは難しいでしょう。
「MGMグランド」の設計者は、アメリカ建築家協会に属していますが、ラスベガス近郊のヘンダーソンを拠点に活動している人物のようです。
おそらく、どのような建築にするかは、建築家の決定事項ではなく、テーマパークを含めた計画全体の立案が決定された後、彼はそれに従って建物を忠実に組み上げていったに過ぎないと思われます。
つまり、どのようなホテルをそこに置けば、自らも潤い、都市が活性化するのかという視点で、建築の骨格は決定されたのです。
その際に参照されたのが市場動向であり、市場原理でした。